本ページはプロモーションが含まれています

スポンサーリンク

スポンサーリンク

雑学

モーマンタイ(無問題)は死語なのか?

「モーマンタイ(無問題)」という表現は、死語とまでは言えませんが、現代の一般的な日本語の表現としてはあまり一般的ではないと言えます。以下では、「モーマンタイ」の語源や使用状況、および現代の日本語における一般的な言葉について検証します。

モーマンタイ(無問題)の意味は?

「モーマンタイ」はもともとは沖縄方言で「大丈夫」「問題ない」という意味です。この言葉は日本の他の地域にも広まり、特に1960年代から1970年代にかけては若者言葉として一部で使用されていました。その後、メディアや一般の会話でも一時的に使われることがありましたが、現在ではあまり一般的ではありません。

ただし、現在の沖縄の方言として「モーマンタイ」を使う人はほとんどいません。なぜなら、「大丈夫」「問題ない」を表す方言として、「ナンクルナイサー」の方が定着しているからです。

「モーマンタイ」の起源をさらにさかのぼるとは中国の香港の方面で使われる広東語です。広東語の「没問題」に当たります。しかし日本ではモーマンタイは「無問題」と認識されているのは、後述するナインティナイン岡村隆史の映画のタイトルが「無問題」だったからです。

「没問題」の「没」という字は、広東語でしか使われない特別な字だったこと、「無」の方が日本語で「モー」と言った時に近い発音になることから、意味が同じ「無」の字を当てたのです。

日本でモーマンタイ(無問題)を流行らせたのはナインティナインの岡村隆史

私を含む30代の人にとって、「モーマンタイ(無問題)」とえいば「ナインティナインの岡村隆史の主演映画」です。

30代の人が小学生〜中学生の時によく見ていたのが、フジテレビのバラエティ番組である「めちゃめちゃイケてる」です。めちゃイケは1996年から2018年まで放送されていました。映画「モーマンタイ(無問題)」は1999年に作成された映画で、めちゃイケでは岡村さんが主演するアクションコメディ映画ということで繰り返し番組内で取り上げられていました。

次のようなあらすじです。

恋人から突然別れを告げられた香港映画オタクの青年・大二郎は、恋人を追って香港へ渡る。友人の紹介でスタントマンとして働きはじめた大二郎だったが、ある日、部屋に謎の美女・リュウチンが侵入してくる。失踪した恋人を追って四川省から密入国してきたというリュウチンに同情した大二郎は、恋人探しを手伝うことにするが…。

映画.comより

それをリアルタイムで見た30代の人が「特に問題ない」「大丈夫!」と言うことを面白く表現する時に「モーマンタイ」と言うようになったのです。当時はスマホはおろかインターネットもは広く使われてませんでしたが、地上波に乗って「モーマンタイ」という言葉は日本に広がっていきました。

そのため、現在の日本で「モーマンタイ」と言ってる人は、当時めちゃイケを見ていた30代の男性が多いと推測できます。私もかなり懐かしし、たまに言います。それほど、当時のナイナイ岡村さんは絶大なる人気・影響力がありました。

ちなみに映画「モーマンタイ」は続編も作成され、関連書籍も多数出ています。

2023年現在、モーマンタイと言ってる人はどれぐらいいるのか?

アニメの中でのモーマンタイ

1999年以降に制作されたアニメの中でも「モーマンタイ」が登場することがあります。

デジモンテイマーズのテリアモンの口癖がモ〜マ〜ンタ〜イ

2001年~2002年に放送されていたテレビアニメ『デジモンテイマーズ』では、テリアモンというデジモンのキャラクターがモーマンタイを口癖として使っています。

【デジモン】テリアモン可愛いシーンまとめ

テリアモンはゆるキャラです。特に意味もなく口癖のように「モ〜マンタ〜イ」と言っていますが、他にも「気にするな、気楽にいこう」「take it easy」といって場を和ませています。とても可愛いです。

呪術廻戦の虎杖悠仁のモーマンタイ!

2018年3月から『週刊少年ジャンプ』で連載中のマンガ『呪術廻戦』の主人公である、虎杖悠仁(いたどりゆうじ)も、作中でモーマンタイを使用しています。

【耐久】呪術廻戦 虎杖「無問題!」

仲間に「大丈夫か?」と聞かれたあいづちとして「モーマンタイ!」を使用しています。素晴らしい使い方ですね。

アニメ『チェンソーマン』のエンディングテーマでモウマンタイ

『チェンソーマン』は第1部が2019年~2021年まで『週刊少年ジャンプ』にて連載され、そして第2部が2022年から『少年ジャンプ+』にて連載中の漫画です。

2022年からはアニメが放送されており、第7話のエンディングテーマがanoさんの『ちゅ、多様性。』です。この楽曲内に「無問題」と言が使われています。

『チェンソーマン』第7話ノンクレジットエンディング

無問題が登場するのは2箇所です。
・25秒 「無問題 破滅してみて」
・1分22秒「我愛你 無問題」

2箇所にも使われていることから、「無問題」がこの楽曲の重要なメッセージの1つであることがわかりますね。

『ちゅ、多様性。』の作者は真部脩一(まべ しゅういち)と言う人で、生まれはやはり1985年です。ドンピシャでめちゃイケを見ていた世代の人です。間違いなく真部脩一もめちゃイケをリアルタイムで見て、岡村隆史の無問題から影響を受けていると断言できます。

一般人が使うモーマンタイ

言葉や表現は時代とともに変化し、新しい表現が出現する一方で、古い表現は使われなくなることもあります。そのため、「モーマンタイ」は現代の日本語においてはあまり使われない表現と言えますが、一部の人々や特定のコミュニティでまだ使用されている可能性もあります。

要するに、「モーマンタイ」は死語とまでは言えないものの、現代の一般的な日本語としてはあまり一般的ではないと言えるのです。

ネット上では、今でも使ってる人がごくごく稀にいらっしゃいます(笑

美容室のブログより

最後に、Googleトレンドでどれくらい検索されているか見てみましょう。

このように、検索自体は年間1000件程度はされているようです。
ただし、日常会話として使われているかは別問題ですが。

モーマンタイ(無問題)は死語?を真面目に論じる

これまでみてきた通り、「モーマンタイ(無問題)」は30代男性には認知されていますが、25年ほど前に流行した言葉です。肌感覚的にも、一般に使われてるとは思えないので、基本的には死語といえるでしょう。

ここでは、死語という言葉の定義から始めて、もう少し真面目に考えてみたいと思います。

死語という言葉の定義は下記です。

文字記録のみを残して、実際に話されなくなった言語。厳密には、口頭語だけでなく、文字言語としても使用されなくなった言語のことをいう。

小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)

「文字記録のみを残して、実際に話されなくなった言語。」に照らし合わせると、Google検索でヒットするHPがあることから、文字記録は残っています。実際に話されなくなった言語かどうかは怪しいです。そもそも「モーマンタイ(無問題)」は言語ではなく、日本語という言語の中の単語です。

このことから「モーマンタイ(無問題)は死語?」という問い自体が言葉の使い方を間違ってるようです。死語は特定の単語を指すものではなく、言語を指すものだからです。「日本語は死語?」「中国語は死語?」ならば問い自体は成立します。

真面目に考えてみた結論としては、「モーマンタイ(無問題)は死語?」かどうかの答えは出ない。です。

以上、屁理屈をこいてみましたm(_ _)m

ナインティナインが活躍していた時代を惜しみながら、ここまでとさせていただきます。岡村さんが懐かしいと感じた方はぜひ、岡村さんのNSC時代の先生であり、今もなおNSCで講師を務めている本多正識先生の本を読んでみてはいかがでしょうか?

まとめ:モーマンタイ(無問題)は死語なのか?

  • モーマンタイの起源は香港で使われる広東語の「没問題」である。
  • 「モーマンタイ」はナイナイ岡村隆史の映画「無問題」が、当時(1999年)の大人気バラエティ番組「めちゃイケ」で紹介され、日本に広まった。
  • 令和になってからもアニメや楽曲の中で「モーマンタイ」が使われることがある。
  • 一般人でも30代男性が「モーマンタイ」を使うことがある。

以上です。

-雑学