映像業界は近年急成長している業界ですが、一方が競争も激しくなっています。そのため映像専門学校に通ったからといって、必ずしも就職や独立が成功するとは限りません。そのためなのか、映像専門学校に行くのはやめとけという声があります。この記事を読むことで、やめとけと言われる理由とおすすめ・学費の安い映像専門学校がわかります。
映像専門学校はやめとけ!と言われる3つの理由
映像専門学校を「やめとけ」と言われる理由は、大きく分けて以下の3つです。
競争が激しく、就職が難しい
映像業界は、近年ますます競争が激化しています。動画編集者やCGクリエイターなどの需要は増えていますが、同時に若い人材も激増しており就職が難しい状況です。また、映像業界は不況に弱いと言われており、景気の影響を受けやすいという点も懸念されます。せっかく専門学校を出たにも関わらず、仕事を得られない人が多いことが最大の理由です。
映像専門学校は学費が高い
映像専門学校の学費は2年間で約200万円~300万円程度と高額です。また、専門学校に通うためには、入学金や教材費などの費用も必要です。なお、学費や生活費などの経済的な負担を軽減するために、就職してから映像業界を目指すという選択肢もあります。
就職が難しいとも繋がりますが、高額な学費を払ったけど就職できないというコスパが悪い状況が続いています。学費を払うなら、自分で機材(撮影機材、編集機材)を揃えて独学で勉強した方がコスパが良いと考えられています。
また、映像業界は専門資格がないため、学費を払っても資格が何も取得できず、手に職をつけた証拠が残りません。(IT系の専門学校であればITパスポートや基本情報処理技術者などの資格が得られます。)その点が映像専門学校はコスパが悪いと言われる理由の1つです。
地道な作業が苦手な人には向いていない
映像制作は、地道な作業を長時間することが多い仕事です。動画編集では、大量の素材を切り貼りしたり、音声を編集したりする作業が続きます。また、CG制作では複雑な図形やモデリングを作成したり、レンダリングと呼ばれる処理をしたりする必要があります。
地道な作業が苦手な人やすぐに結果が出ることを期待する人には、映像専門学校は向いていないと言えるでしょう。映像を制作する「クリエイター」と言えば聞こえは良く華やかなイメージがあるかもしれませんが、地味な作業が非常に多いことを知っておかないと後悔します。
もちろん、映像専門学校に通うことで、映像制作の基礎や技術を学ぶことができます。また、専門学校には業界の第一線で活躍する講師や、同じ目標を持つ仲間がいるというメリットもあります。
そのため、映像業界で活躍したいという強い意志があり地道な作業も厭わないのであれば、映像専門学校に通うことも選択肢の一つとして検討する価値があるでしょう。
以下に、映像専門学校を「やめとけ」と言われる理由をまとめます。
- 競争が激しく、就職が難しい -> コスパが悪い
- 専門学校の学費が高い -> コスパが悪い
- 地道な作業が苦手な人には向いていない -> 後悔する人が多い
これらの理由を踏まえて、本当に映像制作をしたいと思っているのか自分の気持ちを確かめましょう。
こんな映像専門学校は特にやめとけ!行ってはいけない映像専門学校の3つの特徴
下記の3つの特徴は、行ってはいけない映像専門学校の特徴と言えます。
学校の設備が古い
映像制作は、最新の機材やソフトウェアを活用して行うことが求められます。そのため、学校の設備が古いと最新の技術を学ぶことができず、就職に不利になる可能性があります。
また、映像制作は長時間の編集業務をこなす必要があります。編集機材が古いと編集用ソフトウェアの動作も遅く、イライラしながら編集作業をハメになってしまいます。
映像編集にはMacを使うことが多いですが、Macは毎年新しい機種が発売され、性能向上が激しいです。もしあなたが通う映像専門学校が設立当時に購入した機材のまま更新されていないとすれば、相当古いMacを使うことになってしまいます。
学校の見学に行き、編集機材はいつ購入したものか聞いてみてください。
就職先に大手が少ない
映像業界は、大手企業と中小企業の二極化が進んでいます。大手企業は待遇や仕事の安定性などの面で優れているため、就職先として人気があります。そのため、就職先に大手が少ない学校では、安定した企業への就職が難しくなる可能性があります。
この業界は体質が古いため、テレビ関係の映像プロダクションや大手映像プロダクションへの就職は、コネクションがとても大事です。そのコネを持っているのは、映像専門学校の講師です。
講師が映像プロダクション出身者であれば、当然元いた会社や近い企業にも顔が効くため、就職の際に有利になるのです。
クリエイターなので作品の質で勝負したいと思うかもしれませんが、そういう人は自由の効く小さいプロダクションに入るか、自分でいきなり独立するものです。
現役プロが講師ではない
映像業界は、常に変化している業界です。そのため、最新の技術やトレンドを常に把握し、生徒に伝えることができる講師が重要です。現役プロが講師ではない学校では最新の技術やトレンドを学ぶことができず、就職に不利になる可能性があります。
上記の特徴を踏まえて、映像専門学校を選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。
- 学校の設備が最新のものかどうか
- 就職先に大手企業が含まれているかどうか
- 講師が現役プロかどうか
また、学校の説明会やオープンキャンパスに参加して、実際に学校の雰囲気や設備、講師の質などを確かめることが大切です。
学費が安い映像専門学校は?
2023年11月19日現在、学費が安い映像専門学校を、1年あたりの学費、または学費総額(入学金、授業料、教科書代や教材費等の卒業までにかかる費用の合計)が安い順に、以下にご紹介します。
1年あたりの学費が安い映像専門学校
学校名 | 学科 | 学費(1年あたり) |
神戸電子専門学校 | 映像クリエイター学科 | 83万円 |
大阪電子専門学校 | 映像クリエイター学科 | 85万円 |
専門学校 東京クールジャパン | 映像クリエイター学科 | 86万円 |
専門学校 名古屋工学院 | 映像・アニメーション学科 | 86万円 |
東京デザイナー学院 | 映像制作学科 | 87万円 |
学費総額が安い映像専門学校
学校名 | 学科 | 学費総額(2年間) |
専門学校 東京クールジャパン | 映像・音楽クリエイター科 | 129万円 |
専門学校 HAL名古屋 | 映像・CG学科 | 130万円 |
専門学校 日本電子専門学校 | 映像・音響クリエイター科 | 133万円 |
専門学校 東京デザイナー学院 | 映像デザイン科 | 136万円 |
専門学校 東京ビジュアルアーツ | 映像学科 | 138万円 |
上記の表は、各学校の公式ホームページに掲載されている情報をもとに作成しています。なお、学費は変更される可能性もあるため、最新の情報は各学校にお問い合わせください。
これらの学校は、いずれも映像制作の基礎や技術を学べるカリキュラムを用意しています。また、就職サポートも充実しており、映像業界への就職を実現するためのサポートを受けることができます。
おすすめの映像専門学校~東京~
東京のおすすめ映像専門学校として、東京工学院専門学校、HAL東京、専門学校 東京ビジュアルアーツの3校が挙げられます。
東京工学院専門学校は、1928年に創立された歴史ある専門学校です。映像学科では、映画制作、テレビ制作、Web映像、CG・VFX、アニメーションの5つのコースを用意しています。最新の設備や技術を整えており、実践的な映像制作を学ぶことができます。また、就職サポートも充実しており、映像業界への就職を実現するためのサポートを受けることができます。
HAL東京は、1985年に創立された総合専門学校です。映像学科では映画・テレビ映像、CG・アニメーション、ゲーム・映像、音楽・映像の4つのコースを用意しています。最新の設備や技術を整えており、幅広い分野の映像制作を学ぶことができます。
専門学校 東京ビジュアルアーツは、1971年に創立された総合専門学校です。映像学科では映画・映像制作、テレビ・映像制作、CG・アニメーション、Web・映像制作、写真・映像制作の5つのコースを用意。最新の設備や技術を整えており、さまざまな分野の映像制作を学ぶことができます。
おすすめの映像専門学校~大阪~
大阪のおすすめ映像専門学校として、大阪モード学園、大阪情報ITクリエイター専門学校、大阪デザイナー専門学校の3校が挙げられます。
大阪モード学園は、1938年に創立された歴史あるファッション専門学校です。映像学科では、映画・映像、テレビ・映像、CG・アニメーションの3つのコースを用意しています。最新の設備や技術を整えており、実践的な映像制作を学ぶことができます。
大阪情報ITクリエイター専門学校は、2004年に創立された総合専門学校です。映像学科では、映画・映像、テレビ・映像、CG・アニメーション、Web・映像の5つのコースを用意しています。最新の設備や技術を整えており、幅広い分野の映像制作を学ぶことができます。
大阪デザイナー専門学校は、1971年に創立された総合専門学校です。映像学科では映画・映像制作、テレビ・映像制作、CG・アニメーション、Web・映像制作、写真・映像制作の5つのコースを用意しています。最新の設備や技術を整えており、さまざまな分野の映像制作を学ぶことができます。
まとめ:映像専門学校はやめとけは本当か?
映像業界は、競争が激しく、就職が難しいという特徴があります。そのため、映像専門学校を選ぶ際には、就職率や就職先の企業規模などを事前に調べておくことが大切です。また、映像専門学校の学費は、2年間で200万円〜300万円と決して安くはありません。学費も高額になる傾向があるため、経済的負担も考慮する必要があります。
また、映像制作は地道な作業が求められることが多いため、根気や集中力があるかどうかも重要なポイントです。
具体的には、以下の点に注意して学校を選ぶとよいでしょう。
- 就職率や就職先の企業規模は自分が行きたいところがあるか
- 学費が予算内か
- カリキュラム内容は最新か、自分の目指す業界に役に立つか
- 設備が古いままでないか
- 講師陣は業界経験者か、自分のなりたい人がいるか
就職率や就職先の企業規模は、学校のWebサイトやパンフレットなどで確認することができます。学費は、学校によって大きく異なるため、複数の学校を比較検討しましょう。
カリキュラム内容は、自分の興味や将来のキャリアに合わせて選ぶことが大切です。設備は、最新の機材やソフトが揃っているかどうかを確認しましょう。講師は、現役のプロであるかどうかをチェックしましょう。
個人的には、あなたが本当に「映像制作をしたい」と思っているなら映像専門学校に入るのは良いことだと考えています。
就職先が見つからなかったり、資格は何も残らないかもしれません。しかし、自分の気持ちに正直になることは人生という長いスパンで見ると非常に大事なことだからです。
「映像専門学校はやめとけ」というネガティブな情報と自分の情熱を天秤にかけて、自分の進路は自分で決めることが大事です。あなたの決心を支持します!
以上です。