はだしのゲンは過激な表現が多い漫画です。特に印象的なのが、一升瓶を女性の局部に突っ込むというシーンです。日本軍が行ったとあるが、あれは本当のことなのか。また、一升瓶のシーンについてどのような意見があるのかまとめました。
【画像】はだしのゲンの一升瓶シーンは本当のこと?
↓まずはこの記事のメインテーマである、はだしのゲンの一升瓶が登場するページをご覧ください。
はだしのゲンの主人公である「ゲン」が、軍と関わりのある町内会長に対して意見するシーンです。
日本軍が中国大陸で行なった三光作戦(殺しつくし・奪いつくし・焼きつくす)を非難しています。
・捉えた中国人の首を切った。
・銃剣術の的にした。
・妊婦のお腹を切り裂いた。
そして
・女性の局部に一升瓶を奥まで突っ込んで、骨盤をくだいた。
と残虐なことをしたと挙げて、読者に戦争の悲惨さを伝えています。
これが「はだしのゲンの一升瓶」と呼ばれるシーンであり、かなり過激な表現です。
想像しただけで、自分の局部も痛くなってきますね。。。
ですが、ゲンが日本軍が行ったとする一升瓶等の出来事は本当にあったことなのでしょうか?
これについては、「日本軍がやった」という意見と「日本軍はやってない」という意見の両方があります。
一升瓶は「日本軍がやった」という意見
日本軍が南京大虐殺の時にやったことの1つだという意見がありました。
wikipediaの南京大虐殺を読むと、一升瓶というキーワードは出てきませんが、性暴行があったとの記述はあります。
・幼い少女と老女さえも強姦され、アブノーマルな加虐性欲による強姦事例が多数あった。多くの女性が強姦後に殺され、遺体は切断された。
・40歳以下の若い婦女は拉致された。
wikipediaで引用されている書籍には次の記述があります。
南京に派遣された16師団経理部の小原少尉の日記によれば、310人の捕虜のうち、200人を突き殺し、うち1名は女性で女性器に木片を突っ込むと記し、戦友の遺骨を胸に捧げて殺害していた日本兵がいたと記した。
秦郁彦『南京事件―「虐殺」の構造(増補版)』
一升瓶ではないですが、木片を突っ込んだと日本兵が日記に書いてたので、これは本当にあったことと考えられます。
一升瓶は「日本軍はやってない」という意見
「通州事件」で中国人が日本人女性にやったことだという見解が見られました。
wikipediaの通州事件を読むと、
・日本軍守備隊への攻撃
・日本人居留民への暴虐行為
という項目があります。
このことから、日本人居留民、すなわち日本の民間人に対して中国人が暴力を働いたことはあったようです。
凌辱行為につき、支那駐屯軍から来ていた梨本祐平は、近水楼について「女中らはさんざん暴行されたらしく、(略)股を丸出しにして倒れていた」
wikipediaより
という記述があります。一升瓶に関する記述はないものの、それに類する暴力はあったと考えても良さそうです。
日本人のせいにされてるが南京大虐殺やはだしのゲンで日本兵がやってた事は反対に中国・朝鮮人に日本がやられてきた事。
— かど松 (@kYykiaCbv9v6dh2) July 8, 2020
強姦したあと女性の性器に銃剣や一升瓶を刺して殺したり妊婦の腹を裂いて胎児ごと殺したり。通州事件や朝鮮進駐軍を見てほしい。
善良な民間人に成り済まし盗んで殺して焼き尽くす https://t.co/dGMxv4vtBe
↑根拠は明らかにされていませんが、このような意見がtwitterで見られました。
結論としては、一升瓶を使ったかどうかはわかりませんが、日本も中国も同じようなことをお互いにやり合っていたということだと考えます。
はだしのゲンの一升瓶シーンに関する賛否は?
はだしのゲンの一升瓶のシーンに関しては、賛否両論、様々な意見がネット上で見ることができます。
一升瓶のシーンに対する賛成意見
松江市教委は、日本軍の斬首や女性暴行の描写を問題にし、教育委員会議にも諮らず、12月17日の校長会で自由に閲覧できない閉架措置を要請。今年の1月にも再度要請しました。
「はだしのゲン」閲覧制限撤回
2013年には、松江市教育委員会が一升瓶のシーンを含めて女性暴行の描写があることを理由に、図書館から撤去したようです。
ただし松江市のこの行いに対しては、全国から批判が寄せられたようで、松江市の閉架措置は撤回され、今は閲覧可能となったようです。最終的には全国からは教育上見れるようにするべきだという意見が勝ったという意味で、賛成意見として掲載しました。
民意としては賛成ということですね。
一升瓶のシーンに対する反対意見
これらのセリフと描写についても賛否はあるだろう。ただし、上のセリフと描写を社説で松江市教育委員会を批判している新聞は自社の紙面に掲載できるだろうか。とてもできないだろう。朝日新聞など全国紙の社説では、こうした点がまったく言及されていない。テレビもこの描写は放映できないだろう。映画化だって、R18でなければとても無理だろう。こうした事情を考えると、「はだしのゲン」は第1部だけを小中学校の図書室で自由に読めるようにするとのいうのも一案だろう。
本当に読んでから批判してる!?「はだしのゲン」問題を批判する新聞社はこの残虐シーンを紙面に載せられますか?
現在の基準では、R18に当たるという意見で、新聞や映画、テレビで放映するのは不可能だと言っています。ただし、教育上OKかNGかということには言及しておらず、むしろ小中学校で読めるようにすれば良いとのことです。
最後に私個人の意見を言うと、教育で扱うのは問題ないと思います。
戦争の恐ろしさを伝えるには必要なことだと考えるからです。
確かに一升瓶のシーンは過激ですが、はだしのゲンで過激シーンは他にも沢山あります。
そんなはだしのゲンは教育に相応わしくないというなら、戦争の恐ろしさはどうやって伝えれば良いのでしょうか。
というよりは、はだしのゲンをもってしても、戦争の恐ろしさを伝えるには足りないと思います。
総括:はだしのゲンの一升瓶のシーンについて
最後に、この記事のポイントをまとめます。
- はだしのゲンには、一升瓶を女性の局部に突っ込む残虐なシーンがある。
- 作中で主人公のゲンは日本軍がやったその行為を非難している。
- 事実としては日本軍がやったとも、中国軍がやったとも言われている。
- 松江市教育委員会が学校の図書館からはだしのゲンを撤去した。
- 松江市の撤去に対して全国から批判が寄せられ、図書館でゲンが読めるようになった。
- 大方の民意としては、はだしのゲンを教育に使うことには賛成のようである。
以上です。
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